料金体系を従量課金にするメリット・デメリット、導入時のポイント

サービスを提供する上での料金体系は、売上やユーザー満足度を左右する大きな要素です。その中で、今回は「従量課金制」について解説します。
「従量課金制」とは、サービスの機能やアプリを利用した分だけ支払いが発生する価格モデルのことを指します。ユーザーにとってメリットも多い料金体系に思えますが、もちろんデメリットもあります。
また、インターネット事業者やネットワーク事業者などのサービス提供側からみると、毎月の請求が変化するため管理が煩雑になる傾向もあります。
従量課金におけるメリットとデメリットを理解した上で上手に運用していくためには、どのようなポイントがあるでしょうか。従量課金におけるメリット・デメリットや、導入時のポイントについて解説します。

従量課金とは?

従業課金の定義はどのようなものなのでしょうか。

●従量課金の意味

ユーザーがサービスを利用した量に応じて、料金が変動する方式を「従量課金/従量課金制」といいます。サービスの利用回数や利用時間、送受信したデータ量、利用者数などに応じて料金が変動していくものが多いです。
従量課金が利用されるビジネスの例としては、携帯電話の通信・通話料金や、運用型広告の広告料金、クラウド型プラットフォームサービスなどがあります。

●定額課金との違い

従業課金に対する概念としては、「定額課金」があります。違いは、利用したサービスの量による料金変動の有無で、定額課金においては、利用量にかかわらず一定の金額が課金されます。「固定制」や最近では「サブスクリプション」などと呼ばれることもあります。

定額課金が利用されるビジネスの例としては、会員制の動画・音声配信サービスや、飲食店の食べ放題、月額制のスポーツジム利用料金などがあります。

従量課金の料金方式を採用するメリット・デメリット

では、従量課金の料金方式を採用するメリット・デメリットはどのようなものがあるでしょうか。

●従量課金制のメリット

利用した分だけ支払う料金体系のため、ユーザーにサービスや価格に対する納得感を得てもらいやすいというメリットがあります。特に利用量が少ないユーザーにとっては、無駄なコストを削減できるというメリットがあるため、サービス利用に至るまでのハードルが下がりやすい傾向にあります。
また、利用しない間は費用が発生しないため、ユーザーにとっては契約を継続しておくデメリットがないため、解約に繋がりづらいというメリットもあります。
一般的に新規ユーザーを獲得するコストは、既存ユーザーからのクロスセルやアップセルのコストに比べて非常に高くつく傾向があります。そのため、仮に費用が払われない期間があったとしても、一度獲得したユーザーが解約に至ることは避けたいところです。契約を継続してさえいれば、次にニーズが発生したときには、自ずと利用が発生するからです。料金形態を従量課金にしておけば、サービスを利用しない間も積極的な解約に至りづらいことがメリットと言えます。

●従量課金制のデメリット

メリットの反対で、サービスを大量に利用したいユーザーからは避けられやすい傾向にあります。支払いの上限金額が設定されないため、利用量を気にしながらサービスを利用することにストレスを感じるユーザーも一定数いるでしょう。そういったユーザーに対して快適なサービスを提供する方法としては、定額課金と従量課金を組み合わせた課金方式を検討することがおすすめです。この方法は、従量課金をベースとしつつも上限金額を設定する「従量課金上限制」と呼ばれる方法で、一定の利用量以上になると、定額制に移行する料金体系です。こうすることでユーザーは請求金額を気にすることなく、安心してサービスを利用することができます。

従量課金の導入時のポイント

では、実際に従量課金を導入する際のポイントはどのようなものがあるか、見ていきましょう。

●最低料金を割安感のある設定にする

最低利用料金を、ユーザーが試しに使っても良いと感じられる金額に設定することがポイントです。サービスの入り口であるハードルが低くなるため、利用意志を得やすくなります。
また、実際に利用が始まってユーザーがサービスの質に満足すれば、累計の課金額は増えていきます。ユーザーがリピートしてくれることで、利用量も増えていくため、双方にとって健全な価格プランと映るでしょう。

●多様な課金方式を検討する

従量課金制はユーザーにとってメリットもありますが、デメリットもあります。そのため、従量課金の一択ではなく、ビジネスモデルに合わせて最適な課金方式を選択することもポイントになります。例えば、「定額従量制」、「段階定額制」、「都度課金制」などです。

「定額従量制」は、定額制と従量制を組み合わせた料金体系のことです。「固定従量制」とも呼ばれており、決められた量や時間までは定額で料金が請求され、設定された量を超えるとそこから先の料金は従量制で請求される方式です。
携帯電話の通信量やインターネットのプロバイダー料金などでよく利用されている方式です。

「段階定額制」は、一定の利用量までは定額制で請求され、設定された量を超えた場合、そこから先が従量で課金されます。先述の「定額従量制」と似ています。ただし、設定された上限に達した場合は、再度、定額制になります。この従量制から定額制に切り替わる段階数に制限はなく、各サービス毎に設定されています。
携帯電話の利用料金で、基本料金+利用した分の通信利用料を合算して請求されている方法です。

「都度課金制」は、読んで字のごとく、サービス利用や商品購入をした都度に料金が請求される方法です。ゲームアプリでのアイテム購入やオンラインビデオレンタルなどに用いられています。

このような多様な課金方式をとることは、ユーザー満足度を高めるために大切なポイントになります。しかし課金方式が増えるほど、サービス提供企業側は会計処理などの手間がかかり、管理が煩雑になってしまいます。そのため、こういった課金方式を採用するにあたっては、システム上で自動に処理を行ってくれる、かつ柔軟性の高い課金専用のシステムの導入が望ましいと言えるでしょう。そこでおすすめしたいのが、「SIOS bilink(サイオス ビリンク)」です。

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従量課金モデルを採用するときに必要な検討事項とポイントまとめ

・従量課金モデルはユーザーが利用量に応じて、費用を請求されるためユーザーメリットが大きい課金方式である。
・最低利用金額を割安にすることで、ユーザーの導入ハードルは低くなるが、サービスを大量に利用するユーザーからは嫌厭されてしまう。そのため、ビジネスモデルにあった多様な課金プランを検討することがポイントとなる。
・多様な課金プランを実装するには、価格の変動や管理の煩雑さを解消するため、課金計算を自動化できるシステムの導入が望ましい。

このようなポイントを抑えながら、ビジネスモデルに合わせた料金形態を選択していきましょう。