株式会社フォーバルテレコム様 導入事例

           
料金計算システムをSIOS bilinkに置き換え、これまで取り扱えなかったサービスへの提供も可能に

株式会社フォーバルテレコム
株式会社フォーバルテレコム(以下、フォーバルテレコム)は、通信事業者のIP電話やインターネット回線などの商品を、主に中小企業や個人向けに再販売する事業を展開している。最近ではホスティングサービスや新電力事業なども手がける。

 

フォーバルテレコムは、これまでの事業で培ったノウハウとシステムを元に、2018年より代理店業務トータルソリューション「CollaboOne」の提供をNTTデータイントラマートと開始した。CollaboOneは、代理店のサブスクリプション(定期利用)モデルのビジネを支援するサービスだ。申込受付管理や、顧客管理、契約管理、代理店管理を中心に、オプションとして会員サイトや、決済、課金・請求代行まで、一連の流れについてシステムおよび運用を提供する。

フォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 部長 内海義朗氏
フォーバルテレコム 企画統括本部
情報システム部 部長
内海義朗氏

「もともと親会社の株式会社フォーバルのバックエンド業務を担当していた関係で、請求の分野に強みを持っています」とフォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 部長 内海義朗氏は説明する。

また、フォーバルテレコムは、請求代行も古くから実施しており、さまざまな通信事業者等(以下、サービス提供会社)の料金プランとサービス利用企業の利用量のデータを元に、料金を計算して請求するという業務を請け負ってきた。

そうした請求を始めとする自社のシステムや運用のノウハウを元に、代理店業務を手掛ける企業の料金計算業務に適用できるようにパッケージ化したのがCollaboOneといえる。

図:CollaboOne サービス概要
図:CollaboOne サービス概要

サービスごとに異なる料金計算への対応

ただし、通信料金の計算を目的としたシステムを元に他の業種に応用しているため、利用企業が増えるにつれて、料金計算のさまざまなニーズに応えるのが難しくなってきた。

現在、CollaboOneにも含まれる料金システムは、フォーバルテレコムの代理店を含むと、100社強が利用している。いわば100とおり以上の請求業務を担っているわけだ。料金計算はサービス提供会社ごとにさまざまな計算方法があり、ある程度は個別に対応していたものの、細かいニーズには対応できていなかった。特に各通信会社の通信料金と大きく異なるモデルの料金体系に対応できないということが課題となっていた。

そこで、システムの老朽化によるリプレースを機に、せっかく変えるのであれば細かいニーズに対応した料金計算にも対応しようということになった。さらに、それを自社の請求業務の効率化につなげる狙いもあった。

すべての条件を満たすソリューションは「SIOS bilink」だけ

この料金計算部分に課金ルールエンジンのSIOS bilinkを採用した。フォーバルテレコムのシステムからAPIで呼び出して利用している。

料金計算を請け負うサービスについては、何社か調査した。しかし、顧客管理などを含んだ、CollaboOneと競合するサービスがほとんどだった。それに対して、SIOS bilinkは、料金計算に特化しているため、CollaboOneに導入するのに適していた。
また、CollaboOneのシステムはAWSのクラウド上で動作している。そのため、クラウド上からAPIによりパーツとして利用できるというSIOS bilinkの利用形態も合っていた。

SIOS bilinkを利用したのは、開発費用を抑えるためだ。自社開発という選択肢もあったが、新しいシステムで目指した柔軟な料金体系への対応と、通信料金のような利用量データにもとづく料金計算の両方を狙ったときに、開発負荷が大きくなると判断した。

フォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 開発グループ 担当部長 生田目将司氏
フォーバルテレコム 企画統括本部
情報システム部 開発グループ 担当部長
生田目将司氏

「たとえば、フォーバルテレコムの通信サービスは通信キャリアの通信回線を取り扱っています。そのため、われわれが利用量のデータを持つものではなく、通信キャリアから請求データを提供してもらうことになります。一方で、定額料金などであれば、CollaboOneやSIOS bilink側だけで計算できます。この2つを、われわれだけで開発し運用するにはパワーがいります。そこで、使える部分は他者のサービスを使おうという考え方で、後者の部分にbilinkを使うことで開発費を抑えるという目的で採用しました」と、フォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 開発グループ 担当部長 生田目将司氏は語る。

 

機能の切り分けに時間をかけて検討しSIOS bilinkでも機能を追加

SIOS bilinkについては、2020年7月に正式に採用を決めてプロジェクトとしてスタートした。

SIOS bilinkを使えるようにCollaboOne側のシステムを変更する開発は、2020年9月にスタートした。7月から9月までの間は、要件定義として、フォーバルテレコムの要件をもとに検討がなされた。

要件定義で時間を使ったのが、CollaboOneとSIOS bilinkの切り分けだ。どこまでをCollaboOne側でやって、どこまでをSIOS bilinkにまかせるかを検討した。
CollaboOne側のシステムを変更する開発では、API連携の部分はもちろん、計算の部分もシステム化が完璧にできているわけではなかったので作りなおした。ユーザーインターフェーイスの画面はも、CollaboOne側で用意したものを利用した。

「弊社のサービスで特殊なものがあったので、それをSIOS bilinkでどう実現するか相談しながら、対応できるものは対応していただき、それ以外はわれわれで開発しました」と、フォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 開発グループ 主査 上田哲也氏は語る。

フォーバルテレコム 企画統括本部 情報システム部 開発グループ 主査 上田哲也氏
フォーバルテレコム 企画統括本部
情報システム部 開発グループ 主査
上田哲也氏

具体的な例としては、請求計算に必要な全データを自動入力する機能がある。ある商品を申し込んだときに、手数料や月額で発生する費用などをいっしょにセットし、利用量も自動登録するような機能だ。これは、CollaboOne側のシステムで対応した。

また、CollaboOneはコンシューマー向けのサブスクリプションを扱うシステムなので、顧客数や請求数が多いという特徴もある。「SIOS bilinkには、膨大な請求量に合わせてチューニングしていただき、請求データの生成に要していた時間を、約1/6にまで短縮していただきました。弊社の無理な要望に応えていただきました」と上田氏は振り返った。

サイオステクノロジーにとっても、CollaboOneが初期ユーザーで、採用が決まったときにはベータ版だった。そのため、機能や性能の要望に応えることは、サービスの提供価値を向上させることであり、積極的にSIOS bilinkに取り込んだ。

 

取り扱えるサービスの幅が広がり、開発工数も約半分に

開発は2021年2月に完了し、そこからテストに入った。お金を扱うシステムのため、慎重な開発とテストを実施した。そんな信頼性の求められるシステムに、当時まだ実績のないSIOS bilinkを採用したのは、やはり自社開発では限界があり、専門サービスと組んだほうがCollaboOneにとってもためになるという判断だった。

新しいシステムは、2021年7月にスタート。まず自社のサービスの料金計算に利用し、CollaboOne利用ユーザーには、段階的に新システムに移行する予定だ。移行期間は、従来のシステムも並行利用しながら、サービス単位や販路単位で、1つずつ切り替えていく。といっても、CollaboOne利用ユーザーにとっては、裏側が変わるだけなので同じように使える。

新しいシステムの最大のメリットは、これまでにできなかった計算にも対応できるようになることだ。CollaboOneはフォーバルテレコムの既存サービスの料金計算が元になっているために、月額固定料金や、月額での割引、解約金などには対応できていた。しかし、二段階定額などには対応できていなかった。「SIOS bilinkとの連携によって、フォーバルテレコムでも取り扱えるサービスの料金体系に幅が生まれてくるだろうと思います。また、CollaboOneを採用していただくお客様に対しても、先方の商材に合わせた細かい対応ができるようになります」と内海氏は効果を語った。

これまで、サービス提供会社の個別の要望に応えるためには、サブシステムを開発して対応していた。そのサブシステムにはCollaboOneからデータを移行する必要があったうえ、フォーバルテレコム側の運用の中でほかの請求と合わせる必要があった。「それが、CollaboOneで完結できるようになる」と生田目氏も語った。

このように、標準的な料金計算をSIOS bilinkに積極的に任せる形で新しいシステムを開発したことで、「開発工数はすべて自社で開発する場合に比べて半分ぐらいになった」(内海氏)という。

SIOS bilink導入で今後も新たなニーズに対応していく

ただし、CollaboOneもSIOS bilinkもこれで完成というわけではない。たとえば、前述した自動登録機能プリセットや、固定料金の日割り計算など、現在、計画中の機能については、SIOS bilinkで段階的に対応していく予定だ。

今後についても、「自社開発していた部分をできるだけSIOS bilink側で対応してもらうように要望を上げています」と上田氏は言う。そうした中にはたとえば、請求の締め処理の日を決まった日以外も柔軟に対応できるようにするという要望がある。また、毎回の請求のたびにすべての情報を送っているが、月額定額など最初から決まっているものについては自動で請求できると、運用の手離れができるという要望も出しているという。

こうした新機能開発の要望に、SIOS bilinkは、「これまでしっかり受け止めてくれました。実運用が始まるとまた新しい要望が出てくるので、それをどう解決するかご相談させていただきます」と上田氏は感想を述べた。

さらに、2023年にはインボイス制度が導入され、日本の請求業務は大きく変わることになる。CollaboOneやSIOS bilinkも対応が求められる。「いま各社がシステムを作り変えるタイミングで、ビジネスチャンスでもあります。そこを手伝っていただければと思います」と、内海氏は意欲を見せる。

「SIOS bilinkを採用したことで、CollaboOneはサービスの幅を広げていけます。CollaboOneとSIOS bilinkは、お互いに無いものを持っている関係で、これからも共存共栄でやっていきたいと考えています。今後、SIOS bilinkの導入実績が増えていけば、CollaboOneもより注目が高まるかもしれません。今後も、いっしょにサービスを提供していきたいと思います」(内海氏)

今回のプロジェクトに携わった面々 (左から)上田氏、生田目氏、内海氏


社名 株式会社フォーバルテレコム
事業内容 ・通信サービスの提供(届出電気通信事業者A-07-00976)
・セキュリティ認証取得コンサルティング業
・新電力サービスの提供(登録小売電気事業者 A0473)
従業員数 83名(2021年3月末現在)
URL https://www.forvaltel.co.jp/



※写真撮影のときだけマスクを外しています。